ランサーズの手数料は高い!が、なぜ高いかを考えてみる
クラウドソーシングサイトは手軽に仕事を見つけられるのが大きな魅力ですが、よくデメリットとしてあげられるのが手数料の問題です。
僕はランサーズというサイトを頻繁に使用しているのですが、ランサーズは巷ではそんな仲介手数料がかなり高額である点もささやかれています。
ランサーズは僕も4年ほど利用してきましたが、確かに手数料は高額です。
高額なんですが、フリーランスとしての生活が始まった今、実はこの手数料を支払っている分、いくつかの恩恵を受けられていることの重要性にも気付き始めているところです。
今回はそんなランサーズの手数料の概要や、なぜ高額な手数料が発生しているのかについて考えていきます。
手数料は基本的に20%(ただし高額案件は別)
すでに知られている通り、ランサーズの手数料は契約金額の20%を徴収する仕組みになっており、数字を見ると決して安くない料金体系となっています。
5万円の仕事をしたとしても、そこから1万円が天引きされるわけですから、これはランサーからすれば相当な痛手です。
ただ、この手数料の比率は契約金額に応じて変動します。
10~20万円の契約金の場合、ランサーズに支払う手数料比率は10%と半額になります。さらに、20万を超える場合には、その手数料は5%まで押し下げられるのです。
そのため、システム開発やデザイン系の案件など、単価が大きくなりがちなプロジェクトに関しては、まぁまぁ一般的な手数料に設定されていると言えそうです。
振込手数料も取られる(ただし楽天銀行は除く)
ランサーズは手数料が契約金から天引きされるだけでなく、振込手数料も1回の振り込みにつき500円かかってしまうのが痛手です。
実は、ランサーズはつくづく副業レベルの小額ランサーやクライアントには厳しい料金体系になっており、小銭稼ぎはあくまで「可能」なだけで、「推奨」はしていないようにも伺えます。
一度に何十万もの振り込みがあるのなら500円程度であればそこまで痛手にはなりませんが、数千〜数万円の振り込みとなると、たとえ500円でもバカにならない金額です。
なんとなくですが、ランサーズには手数料をライトユーザーに対して厳しくあたるような割合に設定することで、ヘビーユーザーとして囲い込んでいくような思惑があるような気がしないでもありません。
良く言えば、「#採用やめよう」なんて標語も掲げている以上、高収入フリーランサーを多く囲い込み、質の高いクライアント文化も定着させていくことに貢献しているとも取れるでしょう。
ランサーズを通じて、既存の終身雇用システムを打ち壊していきたいというビジョンがあるのかもしれません。そういうことなら応援していきたいですね、真意は計りかねますが。
手数料の高さに理由づけしてみる
まぁ、ランサーズの野望がどうあろうと、フリーランスにとって手数料が高いということに変わりはありませんし、その料金設計に説得力のあるサービスを提供してもらう必要があります。
実は、ランサーズは結構外部サービスも充実していたりします。
一種の保険と考える
1つはクライアントとフリーランスの仲立ちを行い、しっかりと両者間の契約の成り行きを見守ってくれる点です。
何かあればすぐにサポートに相談したり、通報したりすることもできる上、結構迅速に対応してくれるので、この辺は頼もしいサービスと言えますね。
この辺は仲介業者としては当たり前のものであるとも言えますが。
収支管理・請求書発行などが無料で行える
ランサーズ上で行われた取引は、しっかりとランサーズのシステムで管理し、収支の塩梅もフリーランサー側からグラフで閲覧することもできます。
発注確認書などもダウンロードできるので、経理サービスとしても優秀です。
あと、僕が良く使っているのは請求書発行サービスです。データを登録しておけば毎月いともカンタンに請求書を発行・印刷できるようになっているため、Wordなどがなくとも手軽に請求書を発行することができます。
ランサーズはFreelance Basicsという、フリーランス向けのサービス拡充プロジェクトにも力を入れているため、少しづつ手数料の払い甲斐があるサービスになってきていることは確かです。
公式サイト:
フリーランスに、会社機能を。 | 【Freelance Basics】 by ランサーズ
優待サービスが使える(ただし使い勝手は微妙)
あと、ランサーズクラブオフという、フリーランサー向けの優待チケット発行サービスも存在します。
安く宿を取れたり、映画を観たり、クーポンがもらえたりといったサービスなんですが、クーポンの利用には紙に印刷する必要があったり、そもそもあんまりお得感のない割引だったりと、その使い勝手は微妙です。
僕も会員ではあるのですがコスパが悪く、そこまで恩恵は受けられていない印象です。
サービス対象の枠はもう少し狭めてくれても良いので、ここはもうちょっとお得感をマシマシにしてもらえると嬉しいですね。
まとめ:クライアントが良しとするなら問題ない
ここまでランサーズの手数料の仕組みと、それに付随するサービスについてご紹介してきました。
なんだかんだ言いましたが、僕は手数料や消費税をクライアント負担で適切な報酬が受けられると思った案件のみを選んでいるため、実のところそこまで手数料については「重い!」と感じているわけではありません。
数字上ではフリーランスの報酬から天引きされている手数料ですが、むしろ重いと感じるのは実際にお金を払うクライアントの人たちです。
そしてもう少し手数料が安ければ、より条件の良い案件も増えることは確かです。
この点についてはランサーから直接何かできるわけではないので、ひたすらなんらかの改善が行われることを待つことしかできないのが現状です。
ただ、フリーランスにとっても、手元に残るお金が多ければ多いほど嬉しいことは変わりません。
可能であれば、実際に受け取る金額が適切な報酬となるよう、積極的にフリーランスからもクライアントに価格交渉を迫っていくことも大切でしょう。